こんにちは。デジタル整理&AI活用を支援しているらくらスタイルです。
パソコンのフォルダを開いたとき、こんなファイル名が並んでいませんか。
「見積書.xlsx」
「見積書_修正.xlsx」
「見積書_修正2.xlsx」
「見積書_最新.xlsx」
「見積書_最新版_これ.xlsx」
……で、どれが本物なんでしょうね。
私も昔はこれでした。ファイルを開いて中身を確認し、「あ、違った」と閉じて、また別のを開く。この確認作業に毎回1分。1日5回やれば5分、1か月で100分。地味に人生を削られていた感覚があります。
冷蔵庫の中で、同じ形のタッパーが5個並んでいる状態に近いかも。ラベルを貼らなかったから、蓋を開けて中身を確認するしかない。しかもどれが古いのか分からず、結局全部捨てることに。
今日は、この不毛な確認作業を今日で終わらせる話。使うのは、たった8個の数字です。
そもそも、なぜファイルが見つからないのか
「最新」「最終」は、時間が経つと意味を失う
「最終版」というファイル名。付けた瞬間は正しいんですよね。でも、翌日に修正が入ったら? 「最終版の最終」になってしまう。
これは、賞味期限を書かずに「新しいやつ」とだけメモした食品と同じ。書いた本人しか分からず、しかも1週間後には本人も分からない。
言葉で新しさを表そうとすると、必ず破綻します。だから数字を使う。数字は嘘をつかないので。
探すときの「並び順」が味方になっていない
パソコンは、ファイル名を頭から順番に読んで並べます。あいうえお順や、数字の小さい順。
つまり、名前の先頭に何を置くかで、並び方が決まる。ここを味方につけないまま使っていると、関係ないファイルがバラバラに並んで、目で追うのが大変になります。
本棚に背表紙を裏返して並べているようなもの。読めないから、1冊ずつ抜いて確認するしかない。
「YYYYMMDD」という書き方を覚える
4桁・2桁・2桁で日付を書くだけ
まず、この呪文みたいな並びを解読しておきましょう。
- YYYY … 西暦の4桁(2026)
- MM … 月の2桁(09)
- DD … 日の2桁(03)
つなげると 20260903。2026年9月3日を、8桁の数字で表しただけ。
ポイントは、9月を「9」ではなく「09」と2桁で書くこと。ここを省くと並び順が崩れてしまうので、ゼロを付けるのがお約束。
日付の書き方を国際的に定めたルールもあり、興味のある方は日付と時刻の表記に関する規格 ISO 8601(国際標準化機構)を覗いてみると面白いかもしれません。世界共通で使われている書き方なので、覚えておいて損はないはず。
なぜ「年→月→日」の順なのか
「2026年9月3日」を数字にするとき、「03092026」や「9-3-26」でも良さそうに見えますよね。でも、これだとダメなんです。
理由は並び順。パソコンは先頭の文字から読むので、年から書き始めないと、違う年のファイルが混ざって並んでしまいます。
住所を思い出してください。日本の住所は「新潟県 → 新潟市 → 〇〇区 → 番地」と、大きい単位から書きますよね。もし番地から書いたら、郵便屋さんは大混乱。日付も同じで、大きい単位(年)から書くと、きれいに整列してくれます。
実際の並び方を比べてみる
日付なしの場合。
- 見積書.xlsx
- 見積書_最終.xlsx
- 見積書_修正.xlsx
パッと見て、どれが最新か分かりません。
日付を先頭に付けた場合。
- 20260715_見積書_山田商店.xlsx
- 20260820_見積書_山田商店.xlsx
- 20260903_見積書_山田商店.xlsx
一番下が最新。考える必要がゼロになりました。これが数字の力です。
迷わないファイル名の「型」を決める
おすすめの並びは3ブロック
私が使っているのは、この形。
日付_書類の種類_相手や案件名
具体例をいくつか挙げると。
20260903_請求書_山田商店.pdf20260903_議事録_定例会議.docx20260903_写真_現場調査_中央区.jpg
区切りにはアンダースコア(_)を使っています。半角スペースでも動きますが、Webにアップするときにトラブルが起きにくいのでアンダースコアが無難。
名前に入れないほうがいいもの
いくつか避けたい文字があります。
\ / : * ? " < > |… パソコンが名前に使えない記号- 「最新」「最終」「新しい」 … 時間が経つと嘘になる言葉
- ①②③などの丸数字 … 環境によって文字化けすることがある
- 長すぎる名前 … 一目で読めないと意味がない
料理のレシピと同じで、材料を入れすぎると味がぼやけます。ファイル名も、必要な3つに絞るのがちょうどいい。
更新のたびに新しく作るのか、上書きするのか
ここ、悩みどころですよね。私の使い分けはこんな感じ。
社外に出す書類(請求書、見積書、提案書)は、日付を変えて別ファイルとして残す。あとから「あのとき何を出したか」を確認できるようにしておきたいから。
社内のメモや作業中のファイルは、日付を付けずに上書き。増やしても意味がないので。
全部にルールを適用しようとすると疲れます。線を引く場所を決めておくのが、めんどくさがりの生きる道。
日付を打つのが面倒な人のための、楽をする技
さて、ここまで読んで「毎回8桁の数字を打つの、面倒じゃない?」と思われた方。正解です。私もそう思っています。
だから打ちません。仕組みに任せる。
技1:ユーザー辞書に登録してしまう
パソコンには、よく使う言葉を登録しておく機能があります。「ひづけ」と打つと今日の日付が出るように仕込む……という手もありますが、日付は毎日変わるので登録し直しが必要になり、あまり楽ではありません。
代わりに考えられるのは、「ひづけ」と打ったら 2026 と出るようにしておく方法。年の部分だけ辞書に入れておけば、あとは月日の4文字を打つだけ。地味ですが、これで打ち間違いがぐっと減ります。
ユーザー辞書の詳しい使い方は、9月20日の記事で改めて取り上げる予定。
技2:エクセルなら関数で自動的に
エクセルで書類を作っている方は、セルに次のように入れてみてください。
=TEXT(TODAY(),"yyyymmdd")
今日の日付が、8桁の数字で表示されます。これをコピーして、ファイル名に貼り付けるだけ。
TODAY() は「今日って何日?」とパソコンに聞く命令。TEXT は「この形で書いて」というお願い。パソコンにカレンダーを見てもらって、決めた書式で書き出してもらう、そんなイメージ。
技3:AIに一気に考えてもらう
新しいもの好きなので、この方法も試しています。整理したいファイル名をずらっとコピーして、GeminiやAIチャットに投げるやり方。
「以下のファイル名を『日付_種類_相手名』の形に整えて、日付は8桁で書いてください」
そうお願いすると、リストを一気に作ってくれます。10個も20個もあるファイル名を自分で考えるより、はるかに速い。
ただし、ここで注意点をひとつ。取引先の名前や金額が入ったファイル名を、そのままAIに貼り付けるのは避けたほうが無難です。無料版のサービスでは、入力した内容が学習に使われる可能性があります。
会社名は「A社」「B社」に置き換えてからお願いする。この一手間だけで、リスクはほぼゼロになります。セキュリティを一番に考えるなら、ここは省略しないでいただきたいところ。AIの安全な使い方については、らくらスタイルのブログでも折に触れてお話ししています。
・・・普通に打った方が早いかも
技4:既にあるファイルは、まとめて名前を変える
過去のファイルを全部直すのは、正直しんどい。なので、優先順位をつけます。
- これから作るファイルだけ、新ルールで作る
- よく開くフォルダの中身だけ、時間があるとき直す
- 昔のファイルは、そのまま放置
全部やらなくていいんです。今日から先が整っていれば、半年後には十分きれいになっています。
家を大掃除するとき、天井裏まで手を付けようとすると挫折しますよね。まずは毎日使う場所から。
新潟の事業者さんに役立つ、実務での効きどころ
新潟で個人事業をされている方から、こんな声をいただくことがあります。
「税理士さんに書類を送ったら、どれが最新か分からないと言われた」
これ、ファイル名を整えるだけで解決します。日付が先頭にあれば、受け取った相手も一目で判断できる。相手の手間を減らせるのは、それだけで信用につながりますよね。
もうひとつ、電子帳簿保存法の話。取引に関するデータを保存するとき、日付や取引先で検索できる状態にしておく必要があります。ファイル名に日付と相手先が入っていれば、この要件をかなり満たしやすくなる。
制度の細かい部分は税理士さんに確認いただくのが確実ですが、「日付_書類名_相手先」という並びは、実務でとても相性がいい形。今日から使い始めておくと、来年の申告時期に自分を褒めたくなるはずです。
まとめ
今日のポイントを、手短に振り返ります。
- 「最新」「最終」は時間が経つと意味を失う。数字で表す
- YYYYMMDDは「年4桁_月2桁_日2桁」。9月は「09」と書く
- 年から書くのは、住所と同じ「大きい単位から」の原則
- おすすめの型は「日付_書類の種類_相手や案件名」
- 記号や丸数字、長すぎる名前は避ける
- 打つのが面倒なら、辞書登録やエクセルの関数、AIに任せる
- AIに投げるときは、会社名を伏せてから
- 過去のファイルは放置でOK。今日から先だけ整える
まずは、これから作る1つ目のファイル。名前の先頭に8桁の数字を入れてみてください。それだけで始まります。
今日のひとこと
エクスプローラーの検索窓に 20260903 と打ち込むと、その日付が付いたファイルだけがずらっと並びます。日付ルールを続けていると、この検索が驚くほど便利になる。「あの日の書類、どこだっけ」が3秒で解決するようになります。
ルールを決めるのは、自由を捨てることではなく、考えなくていい範囲を増やすこと。頭の余白は、もっと楽しいことに使いましょう。
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明日のタイトルは『ゴミ箱を空にしてスッキリ!PCの不要データを安全に一括削除するステップ』です。お楽しみに! ※内容が変更になった場合はご容赦ください。
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