こんにちは。デジタル整理&AI活用を支援しているらくらスタイルです。
大きな地震や豪雨のあと、まずスマホを手に取ってSNSを開く。そんな方、多いのではないでしょうか。テレビをつけるより早いし、近所の状況までわかる気がする。ところが数分後、こんな気持ちになったことはありませんか。
「どの投稿を信じればいいのか、まったくわからない」
「この道が通れないって本当? 誰の情報?」
「怖い話ばかり流れてきて、逆に不安になってきた」
情報が足りないのではなく、多すぎて選べない。これ、災害時に本当によく起こる状態です。実際に総務省の情報通信白書でも、能登半島地震の際に「人工地震だ」といった根拠のない話や、存在しない住所からの偽の救助要請が大量に拡散したことが報告されています。悪意ある投稿だけでなく、善意の人が「拡散しなきゃ」と思って広げてしまうケースも少なくありません。
というわけで今日は、災害時のSNSとの付き合い方を整理していきます。しかも、覚える努力は最小限。AIに下ごしらえを手伝ってもらって、いざという時に迷わない仕組みを作ってしまいましょう。
災害時のSNSは「便利な道具」だけど「生水」に近い
まず前提の整理から。
SNSの災害情報は、山で見つけた沢の水に似ています。すぐそこにあって、たしかに水。でも、そのまま飲むかどうかは別問題ですよね。上流で何があったかわからないから、煮沸したり、ろ過したりしてから口に入れる。
SNSも同じ。速さは圧倒的。でも「ろ過」の工程を飛ばすと、デマや古い情報をそのまま自分の判断材料にしてしまいます。
そして厄介なのが、災害時は誰もが冷静さを失っているという点。普段なら「ん、怪しいな」と気づけるはずの投稿でも、不安な状態だと素直に信じてしまう。人間の頭は、疲れているときほど「疑う」という作業をサボりたがるんですよね。
だからこそ、疑う力を当日の自分に期待しない。平常時のうちに、信頼できる情報源のリストを作っておく。これが今日の結論です。
まずは「安全な水道」を用意する:公式情報源リストの作り方
SNSを見る前に、確実な情報源を確保しておきます。ここが土台。
押さえておきたい公式の窓口
災害時に最優先で見るべきは、次のような公式の発信元です。
- 気象庁の警報・注意報ページ。全国の警報・注意報が地図と一覧で確認でき、数分単位で更新されます。2026年5月末からは防災気象情報の名称や区分が見直され、警戒レベルとの対応がよりわかりやすくなりました。まずここが基準点。
- お住まいの自治体の防災ポータル。新潟県の場合は新潟県防災ポータルがあり、雨量・河川水位・ダム情報・通行規制などを地図で確認できます。避難所を探せるアプリも案内されています。
- 首相官邸の災害・危機管理情報アカウント(Xの @Kantei_Saigai)。緊急地震速報や政府の対応が発信される専用アカウントです。返信対応はせず、発信に専念する運用になっています。
- 電気・ガス・水道・鉄道など、生活インフラ各社の公式アカウント。停電や運休の一次情報はここが最速です。
ブックマークではなく「1枚」にまとめる
ここでよくある失敗。ブックマークに10件登録して、そのまま忘れる。
ブックマークって、机の引き出しに書類を放り込むのと同じなんですよね。入れた瞬間は片付いた気がするけれど、探すときに見つからない。
なので、スマホのメモアプリかGoogleドキュメントに「災害時に見るページ」というタイトルの1枚を作り、リンクを縦に並べる。これだけ。ホーム画面にショートカットを置ければ完璧です。
Geminiに手伝ってもらう場合は、こんな聞き方が使えます。
新潟県○○市に住む会社員です。地震や豪雨のときに確認すべき公式の情報源(気象庁、県、市、インフラ各社など)を、確認する順番つきで一覧表にしてください。それぞれ「何がわかるか」を一言で添えてください。
出てきた結果はそのまま信じず、リンクを1つずつ開いて実在を確認する。ここは手を抜かないでください。AIは存在しないURLをそれっぽく作ってしまうことがあります。地図アプリで存在しない店を案内されるようなもの、と思っておくと納得しやすいかも。
SNSアカウントの見極め方:5つのチェックポイント
さて本題。流れてきた投稿を「信じるか、スルーするか」の判断です。
チェック1 発信者は誰か
投稿の中身より先に、アカウント名をタップする。プロフィールを見る。これが最初の一歩。
見るのは3点だけ。
- 公式マークや、公式サイトへのリンクがあるか
- 過去の投稿がその分野で一貫しているか
- 作られたばかりのアカウントではないか
災害の直後に作られたアカウントが、突然詳しい被害情報を流していたら、それは要注意。料理に例えるなら、開店初日のお店が「30年の秘伝のタレ」と言っているような違和感、でしょうか。
チェック2 場所と時間が書かれているか
信頼できる災害情報には、ほぼ必ず「いつ」「どこ」があります。
「道路が冠水しています」だけでは判断材料になりません。「○○市△△町の県道×号、○時○分時点で冠水」なら動ける情報。
逆に、場所も時間も曖昧なのに感情だけが強い投稿は、内容の真偽以前に使い道がない。そういうものは静かにスルーしましょう。
チェック3 写真は「その現場」のものか
災害時のデマで一番多いパターンが、過去の災害写真の使い回しです。
見分け方はシンプル。
- 写真の中の看板や車のナンバー、季節感(服装・木の緑)に違和感がないか見る
- Googleレンズなどの画像検索にかけて、同じ写真が過去に使われていないか調べる
- 天気が投稿時刻と噛み合っているか確認する(豪雨のはずなのに青空、など)
「これ本当に今日の写真?」と一度立ち止まる。それだけで、かなりの偽情報をふるい落とせます。
チェック4 二次情報か、一次情報か
「知り合いから聞いたのですが」「拡散希望」で始まる投稿は、伝言ゲームの途中の可能性が高い。
伝言ゲームって、3人目くらいでもう内容が変わっていますよね。SNSでは数千人を経由することもあるわけです。元の投稿までたどれないなら、判断には使わない。
チェック5 あなたの行動を急かしていないか
「今すぐ」「今だけ」「これを見た人は必ず」。こういう言葉が並んでいたら、いったん深呼吸。
災害に便乗した詐欺サイトや偽の募金ページも実際に確認されています。警察庁も、政府機関を装った偽サイトや詐欺広告への注意を呼びかけています。急かす文言は、判断力を奪うための道具だと覚えておいてください。
AIを「情報の下ごしらえ係」として使う
ここでAIの出番。ただし使い方には順番があります。
向いている使い方
平常時の準備、そして情報の整理。この2つです。
たとえばこんな依頼が有効。
災害時にSNSで流れてくる情報の信頼度を判断するためのチェックリストを、5項目以内で作ってください。スマホで見て30秒で確認できる分量にしてください。
次の文章は、災害時にSNSで見つけた投稿です。事実として書かれている部分と、投稿者の推測・感想の部分を分けて整理してください。(以下、投稿を貼る)
2つ目の使い方、地味ですが効きます。不安なときの文章って、事実と感想が混ざっているんですよね。それを分けてもらうと「あ、事実部分はほとんどないな」と気づけることが多い。冷蔵庫の中身を全部出して並べ直すと、意外と使える食材が少ないと判明する、あの感じです。
向いていない使い方
リアルタイムの安否確認や、避難の最終判断。ここはAIに任せてはいけません。
AIは学習した時点までの知識をもとに答えるのが基本で、目の前の川の水位を見ているわけではない。検索機能があっても、数分前の状況を正確に把握できるとは限りません。
避難するかどうかは、自治体の避難情報と、自分の目と耳で決める。AIは準備と整理の担当。役割分担をはっきりさせておきましょう。
入力してはいけない情報
これは何度でも書きます。
家族の住所、電話番号、勤務先の詳細、パスワード。こうした情報を無料のAIサービスにそのまま打ち込むのは避けてください。設定によっては入力内容が学習に使われる可能性がありますし、そもそも外部に預ける必要がない情報です。
住所を伝える必要がある場合も「新潟市の中心部」程度にぼかせば十分な回答が得られます。
実践:SNSを見る「順番」を決めてしまう
最後に、いざという時の動き方を固定します。判断の余地を減らすのがコツ。
- 気象庁と自治体の公式ページを開く。今どのレベルの状況なのかを把握する。
- 首相官邸の災害情報アカウントと、インフラ各社の公式アカウントを確認する。
- そのうえで、地域名で検索してSNSを見る。あくまで補足として。
- 気になる投稿を見つけたら、発信者のプロフィールを確認してから中身を読む。
- 判断がつかない情報は、拡散せず、行動の材料にもしない。
順番を決めておくと、当日の自分が考えなくて済みます。カーナビをセットしてから運転を始めるのと同じで、走りながら道を探すのが一番危ない。
そして地味に大切なのが、SNSを見る時間に上限を決めること。不安なときは無限にスクロールしてしまいますが、それで得られる新情報はほとんどありません。20分見て、10分離れる。このくらいで十分。
いかに自分が楽をするか、を突き詰めると「調べる回数を減らす」「迷う場面を減らす」という発想になります。準備とは、未来の自分の仕事を減らしておく作業なんですよね。
まとめ
- 災害時のSNSは速いが不確か。公式情報という土台の上で、補足として使う
- 気象庁・自治体の防災ポータル・首相官邸の災害情報アカウント・インフラ各社を1枚のメモにまとめておく
- 見極めのポイントは、発信者・日時と場所・写真の出所・一次情報かどうか・急かしていないか
- AIは平常時の準備と情報整理に使う。避難の最終判断と安否確認には使わない
- 個人情報やパスワードはAIに入力しない
- 見る順番と時間の上限を先に決めておくと、当日迷わない
まずは今日、メモアプリを開いて「災害時に見るページ」というタイトルだけ作ってみてください。中身は3つでかまいません。それだけで、次に何かあったときの自分がずいぶん助かります。
デジタル整理の考え方や具体的な手順はらくらスタイルのブログでも少しずつまとめていますので、気になるテーマがあれば覗いてみてください。
今日のひとこと
スマホで画像の出どころを調べたいとき、写真を長押しして共有メニューからGoogleレンズを呼び出すと、その場で類似画像を探せます。「この写真、本当に今日のもの?」と思ったときの数秒の手間が、余計な不安を減らしてくれます。疑うのは冷たいことではなく、正しく動くための準備。そう考えると、少し気が楽になりませんか。
らくらスタイルは「日常にもっと便利と、ワクワクを」を目指して、ご相談内容に合わせてお手伝いをいたします。気軽にご連絡ください
明日のタイトルは『ノートや手書きメモを画像保存&AIでテキスト化してバックアップ』です。お楽しみに! ※内容が変更になった場合はご容赦ください。
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