Excelで数式を作った後、下のセルへ一気にコピー。とても便利な機能ですよね。
でも、コピーした数式がエラーになった経験はありませんか?計算が合わなくて困ることも。実はそれ、Excelの仕組みが原因なんです。
でも大丈夫。ある「記号」を知るだけで、その悩みは解決します。今回は、数式がズレないおまじない「絶対参照」を解説。これを使えば、あなたのデジタル整理はもっと速く、正確になります。らくらスタイルが新潟の皆さんへお届けする、やさしいパソコン術です。
なぜ数式のセル番地はズレるの?
Excelの数式は、コピーするとズレるのが初期設定。この賢い機能を「相対参照」と呼びます。
「相対」とは「自分との位置関係」のこと。例えばセルC1に「=A1+B1」と入力。これは「2つ左と1つ左のセルを足す」という命令です。
この数式を下のC2へコピー。するとExcelは「同じように2つ左と1つ左を足そう」と考えます。数式は自動で「=A2+B2」に。ほとんどの場合、この機能はとても役立ちます。
ただ、時にこの便利さが困った事態を招きます。
例えば、商品の価格リスト。本体価格(A列)に、特定のセル(E1)の「消費税率」を掛けたい場合です。
まずB2に「=A2*E1」と入力。ここまではOK。
でも、この数式をB3へコピーすると「=A3*E2」に変わってしまいます。消費税率は「E1」にしか入っていません。これでは正しく計算できませんね。
「このセルだけは動かさないで!」そんな時に使うのが「絶対参照」です。この一手間が、後のデジタル整理をぐっと楽にします。
解決策は「$」マークです
絶対参照は、セル番地を「絶対に動かない」ように固定する仕組み。そのために「$」を使います。
まずは基本、「$」を手で入力
先ほどの消費税率「E1」セルを固定してみます。数式をこう変更してください。
変更前: =A2*E1
変更後: =A2*$E$1
固定したい列(E)と行(1)の前に「$」を付けます。これで「E1セルは動かさないで」という指示になります。この数式なら、どこへコピーしても「E1」は変わりません。
F4キーで一瞬!これぞ「らくらスタイル」
でも、毎回「$」を手入力するのは少し面倒。もっと楽な方法があります。キーボードの**「F4」**キーを使いましょう。
- 数式の中で、固定したい「E1」をクリック。
- その状態で**「F4」キーを1回**押す。
これだけで「E1」が「$E$1」に変わります。これが一番早くて簡単な方法。めんどくさがり屋さんにぴったりの、らくらスタイルな時短術です。
「複合参照」も知っておくと便利
ちなみに「F4」キーは、押すたびに固定方法が変わります。
- 1回:「$E$1」(列・行を固定)
- 2回:「E$1」(行だけ固定)
- 3回:「$E1」(列だけ固定)
- 4回:「E1」(解除)
列か行のどちらかだけ固定することもできます。少し難しいですが、頭の片隅に置いておくと、いつか役立ちますよ。
まとめ
数式コピーのエラーを防ぐ「絶対参照」、いかがでしたか?
- 数式コピーは基本的にズレる(相対参照)。
- セルを固定したいなら「$」を使う(絶対参照)。
- 「F4」キーなら一瞬で設定できる。
このテクニックは本当に便利です。新潟の企業やお店でも扱う見積書や請求書。そんな日々の業務で大活躍します。あなたのパソコン作業も、これで一つ楽になるはずです。デジタル整理の第一歩は、こうした小さな工夫から。AIに頼る前に基本を固めることが、結局は一番の近道なのです。
より詳しい情報は、Microsoft公式サイトの数式の概要でも確認できます。
当ブログ「らくらスタイル」では、他にもたくさんのデジタル整理術を紹介しています。ぜひ参考にしてください。
今日のひとこと
最近、Excelには「Copilot」というAIアシスタント機能が登場しました。ますます進化していますね。「こう分析して」と話すだけで、グラフまで作ってくれるそうです。すごい時代です。でもAIに的確な指示を出すには、今回のような「絶対参照」の知識が活きます。基礎があるからこそ、新しい技術も使いこなせるのですね。
らくらスタイルは「日常をもっと楽に、楽しく」を目指して、ご相談内容に合わせてオーダーメイドのお手伝いをいたします。気軽にご相談ください。
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「パワポプレゼン作成:伝わる資料の構成術「SDS法」「PREP法」をプレゼンに応用する(難易度★★★☆☆)」
です。お楽しみに!
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