こんにちは、デジタル整理アドバイザーの「らくらスタイル」です。
目の前に広がる、何百、何千行ものデータが並んだExcelシート…。
「あの取引先のデータ、どこだっけ?」「今月の売上が100万円を超えた案件だけ見たいのに…」
そんな風に、大量のデータの中から特定の情報を探し出すのに、目と時間を酷使していませんか?実はそれ、Excelに標準で備わっている「フィルタ」機能を使えば、一瞬で解決できるかもしれません。
今回は、データ整理の基本にして奥義とも言える「フィルタ」機能の基本的な使い方を、パソコン初心者の方にも分かりやすく、ステップ・バイ・ステップでご紹介します。この機能をマスターすれば、データ探しの時間が劇的に短縮され、仕事がもっと「楽」になりますよ。
フィルタ機能とは?魔法の「ふるい」です
まず、フィルタ機能とは一体何なのでしょうか。
一言でいうと、「データにかける魔法の“ふるい”」のようなものです。
リストの中から指定した条件に合うデータだけを一時的に表示させ、それ以外のデータを非表示にしてくれる機能です。元のデータが削除されるわけではないので、安心して何度でも試すことができます。
例えば、「顧客リストの中から東京都の人だけ」「売上データの中から特定の期間だけ」といった絞り込みが、数クリックで完了します。これは、日々の業務効率化に直結する、非常に強力な武器になります。
それでは、さっそく使い方を見ていきましょう。
【ステップ1】フィルタを設定してみよう
まずは、データにフィルタを設定する準備からです。とても簡単ですよ。
- 表の中のどこでも良いので、一つのセルをクリックします。
- 次に、画面の上部にあるメニューから「データ」タブを選択します。
- リボンの中に表示される、漏斗(ろうと)の形をした「フィルタ」ボタンをクリックします。
たったこれだけで、表の各列の見出し(1行目)に「▼」の形をした小さなボタンが表示されたはずです。これがフィルタが設定された合図です。
【ステップ2】テキストで絞り込んでみよう(例:「東京都」の顧客だけ表示)
では、早速この「▼」ボタンを使って、データを絞り込んでみましょう。
まずは、文字(テキスト)を条件に絞り込む方法です。
- 絞り込みたい列(ここでは「住所」列とします)の見出しにある「▼」ボタンをクリックします。
- 小さなウィンドウが表示され、その列に含まれるデータの一覧がチェックボックス付きで表示されます。
- 一度「(すべて選択)」のチェックを外して、すべてのチェックを解除します。
- 次に、表示させたい項目(ここでは「東京都」)のチェックボックスにチェックを入れます。
- 最後に「OK」ボタンをクリックします。
どうでしょうか。住所が「東京都」のデータだけが表示され、他のデータがすっきりと隠れたはずです。これがフィルタの基本操作です。
【ステップ3】数値で絞り込んでみよう(例:「売上100万円以上」だけ表示)
次に、数字(数値)を条件に絞り込む方法です。テキストの絞り込みより、さらに高度な条件設定が可能です。
- 絞り込みたい列(ここでは「売上」列とします)の見出しにある「▼」ボタンをクリックします。
- 表示されたウィンドウで、「数値フィルター」にマウスカーソルを合わせます。
- 「指定の値より大きい」「指定の値以上」など、様々な条件が表示されます。ここでは「指定の値以上」を選んでみましょう。
- 新しいウィンドウが開くので、数値を入力する欄に「1000000」と入力し、「OK」ボタンをクリックします。
これで、売上が100万円以上のデータだけを瞬時に抽出することができました。
【ステップ4】複数の条件で絞り込んでみよう
フィルタ機能の便利なところは、これらの条件を複数組み合わせられる点です。
例えば、「東京都の顧客」で、なおかつ「売上が100万円以上」のデータを抽出したい場合は、ステップ2とステップ3の操作を、それぞれの列で連続して行うだけです。
このように、条件を掛け合わせることで、膨大なデータの中から、本当に必要な情報だけをピンポイントで見つけ出すことができます。まさに、デジタル整理の真骨頂ですね。
【ステップ5】フィルタを解除しよう
絞り込みが終わったら、非表示になっているデータを再表示させるためにフィルタを解除しましょう。解除方法も簡単です。
- 特定の列のフィルタだけ解除する場合: 絞り込みを行った列の「▼」が漏斗マークに変わっているので、それをクリックし、「(列名)からフィルターをクリア」を選択します。
- すべてのフィルタを解除する場合: 「データ」タブにある「フィルタ」ボタンをもう一度クリックするだけで、すべての絞り込みが解除され、元の表の状態に戻ります。
まとめ
今回は、Excelでのデータ探しを劇的に速くする「フィルタ」機能の基本をご紹介しました。
- フィルタは、大量のデータから必要なものだけを表示する「ふるい」の機能。
- 「データ」タブの「フィルタ」ボタンで設定・解除ができる。
- 見出しの「▼」から、テキストや数値を条件にデータを絞り込める。
- 複数の列にフィルタをかけることで、条件を組み合わせることも可能。
- 元のデータは消えないので、安心して何度でも試せる。
このフィルタ機能を使いこなせるようになると、これまで手作業でやっていたデータ確認や集計作業の時間を大幅に短縮できます。ぜひ、今日からあなたのパソコン業務に取り入れてみてください。
より詳しい使い方については、Microsoftの公式サイトも参考になります。もし操作で分からないことや、もっと複雑なデータ整理について知りたいことがあれば、お気軽にご相談くださいね。新潟にお住まいの方も、全国の方も、あなたのデジタル業務をサポートします。
らくらスタイルは「日常をもっと楽に、楽しく」を目指して、ご相談内容に合わせてオーダーメイドのお手伝いをいたします。気軽にご相談ください。
今日のひとこと
最近のExcelには、データの内容を自動で分析して最適なグラフや表を提案してくれるAI機能「分析データ」が搭載されています。フィルタ機能でデータを絞り込んだ後にこの機能を使ってみると、面白い発見があるかもしれませんよ。
明日のタイトルは
「パワポプレゼン作成:【デザインセンス不要】Canvaでオシャレなプレゼン資料を作成する基本(難易度★★☆☆☆)」
です。お楽しみに!
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