そろそろ年賀状の準備を始める時期ですね。「年に一度しか使わない年賀状ソフト」を開こうとして、こんなトラブルに見舞われたことはありませんか?
「パソコンを買い替えたからソフトが入っていない!」 「久しぶりに起動したら『有料版にアップグレードしてください』と表示された…」 「住所録のデータがどこにあるか分からなくて、結局古いハガキを見ながら手打ち…」
年末の忙しい時期に、こういう「名もなきデジタル作業」で時間を取られるのは本当にストレスですよね。私も昔は専用ソフトを使っていましたが、データ移行の面倒くささに嫌気が差してやめました。
そこでたどり着いたのが、「Googleスプレッドシート」で住所録を管理する方法です。これならソフトのインストールも不要、パソコンを買い替えてもデータ移行不要、しかも無料でずっと使えます。
今日は、Excel(エクセル)が苦手な方でも大丈夫な、一番シンプルな「自分だけの住所録(データベース)」の作り方をご紹介します。
なぜ「スプレッドシート」がいいの?
Googleスプレッドシートは、ざっくり言うと「インターネット上で使えるExcel」です。
専用の年賀状ソフトは便利ですが、そのパソコンでしか使えないことが最大の弱点です。一方、スプレッドシートはGoogleの倉庫(クラウド)にデータがあるので、パソコンでも、スマホでも、タブレットでも、ログインさえすればどこからでも見たり編集したりできます。
「出先で急に親戚の住所を確認したくなった」という時も、スマホでサッと確認できる。これが「データベース化」する最大のメリットです。
3ステップで作る簡易データベース
それでは、実際に作ってみましょう。難しそうに聞こえるかもしれませんが、やることは「表を作る」だけです。
ステップ1:スプレッドシートを新規作成する
Googleのトップページ右上のメニュー(9つの点)から「スプレッドシート」を選び、「空白」または「+」ボタンを押して新しいシートを作ります。
左上の「無題のスプレッドシート」となっているところをクリックして、「住所録」と名前を変えておきましょう。
ステップ2:1行目に「項目」を作る
一番上の行(1行目)に、必要な項目を入力していきます。これがデータベースの「見出し」になります。
A1:氏名 B1:敬称(様、先生など) C1:郵便番号 D1:住所 E1:建物名 F1:連名 G1:2024年(送受記録) H1:備考(喪中など)
ポイントは、「G1」の列です。ここに「送」「受」「喪中」などを入力して管理します。来年になったら隣の列に「2025年」を追加していけば、何年も使える立派な履歴になります。
ステップ3:魔法のスイッチ「フィルタ」をオンにする
ここからが「らくら流」の真骨頂です。ただ入力するだけなら紙のノートと同じですが、デジタルの力を借りて「検索できる表」にします。
1行目のどこかを選択した状態で、メニューバーにある「データ」をクリックし、「フィルタを作成」を選んでください。または、ツールバーにある「漏斗(じょうご)」のような形のアイコンをクリックします。
すると、各項目の右側に小さな「▼」マークがつきましたよね? これが魔法のスイッチです。
例えば、「備考」の▼をクリックして、「喪中」のチェックを外してOKを押せば、喪中の人が一覧から消えます(データは消えずに隠れるだけです)。 逆に、「住所」の▼で「新潟県」と検索すれば、県内の友人だけを表示することもできます。
これを使えば、印刷するリストを作る時に「今年は出す人だけ」を瞬時にピックアップできるんです。
家族と共有すればもっと楽になる
年賀状作りでよくあるのが、「旦那さんの友人の住所が分からない問題」や「奥さんの親戚の漢字が分からない問題」です。
Googleスプレッドシートなら、右上の「共有」ボタンから家族のGoogleアカウントを招待することで、一つの住所録を夫婦で同時に編集できます。
「自分の友達の分は自分で入力しておいてね」とURLをLINEで送るだけ。これでお互いの進捗も分かりますし、「あの人入力した?」「まだだよ」という不毛な会話もなくなります。
印刷はどうするの?
「住所録はできたけど、宛名印刷機能はないの?」と思われたかもしれません。
スプレッドシート自体には印刷機能はありませんが、実は多くの年賀状ソフトや、郵便局が提供している無料のWebサービスなどは、スプレッドシート(CSV形式)の読み込みに対応しています。
- スプレッドシートでデータを整理・管理する(ここが一番大事!)。
- ファイルメニューから「ダウンロード」→「カンマ区切り形式(.csv)」でデータを書き出す。
- 使いたい年賀状サービスにそのデータを読み込ませて印刷する。
この流れにしておけば、印刷ソフトをどれに変えても、大元のデータはずっとGoogle上に安全に残ります。「ソフトに依存しない」状態を作ることが、長期的に見て一番の「楽」につながります。
Google スプレッドシート ヘルプ:スプレッドシートのデータを並べ替え、フィルタする
フィルタ機能の詳しい使い方は上記の公式ヘルプも参考にしてください。最初は「並べ替え」だけでも覚えておくと便利ですよ。
まとめ
年賀状のためだけに、重たいソフトを管理するのはもう終わりにしましょう。
- Googleスプレッドシートなら、PC買い替えの影響を受けない。
- スマホからでも住所を確認できる「自分だけの名簿」になる。
- 「フィルタ機能」を使えば、喪中の人や送る人だけの抽出が一瞬。
- 家族と共有して、入力作業を分担できる。
一度入力してしまえば、来年からはこのリストを使い回すだけ。年末の憂鬱な作業が、少しだけスマートになりますよ。
「スプレッドシートの関数とか難しそう…」と不安な方や、もっと便利な使い方を知りたい方は、ぜひ「らくらスタイル」のブログ(https://rakura.net/blog/)や公式サイト(https://rakura.net)をご覧ください。新潟から、パソコンが苦手な方にも優しいデジタル活用術を発信しています。
今日のひとこと
この住所録、実はお中元やお歳暮の管理リストとしても優秀です。「2024年お歳暮」という列を追加して、何を贈ったかをメモしておけば、「去年何あげたっけ?」と悩むこともなくなります。一つのデータを多目的に使い回す。これも「らくらスタイル」の鉄則です!
らくらスタイルは「日常をもっと楽に、楽しく」を目指して、ご相談内容に合わせてオーダーメイドのお手伝いをいたします。気軽にご相談ください。
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※内容が変更になった場合はご容赦ください。
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