こんにちは。AI活用&デジタル整理アドバイザーのらくらスタイルです。
みなさん、一生懸命作ったExcelファイルを同僚やチームメンバーと共有したとき、こんな悲劇に見舞われたことはありませんか?
「あれ? ここの合計金額、なんか計算がおかしいぞ…?」
恐る恐るセルの中身を確認してみると、苦労して組んだはずの複雑な計算式が消えていて、代わりに誰かが手入力した数字が「ポン」と入っている…。
または、絶対に変えてはいけない「税率」や「単価」のセルが、いつの間にか書き換わっている…。
「あぁー! 私の数式が!!」
と、心の中で絶叫した経験、私には何度もあります。
悪気はないんですよね。相手も「あ、ここ直しておこう」という親切心だったり、単なる操作ミスだったりするわけです。
でも、壊れたファイルを修復するのは、作った本人(つまり私たち)です。この時間は本当に切ない。
今日は、そんな悲劇を二度と繰り返さないための「防衛術」をご紹介します。
「シートの保護」という機能を使って、大切なセルに「鍵」をかけ、誤操作からガッチリ守る方法です。
「他人を信用していないみたいで気が引ける…」なんて思う必要はありません。
これは、相手にとっても「どこを触っていいか迷わなくて済む」という優しさになるんです。
そもそも「シートの保護」ってどういう仕組み?
設定の手順に入る前に、ひとつだけ重要な「Excelのルール」を知っておいてください。
ここを勘違いしていると、シートの保護はうまくいきません。
実は、Excelのセルには、最初から裏設定として「ロック(鍵)」という属性がついています。
すべてのセルに、です。
「えっ? でも普段は自由に入力できるよ?」と思いますよね。
それは、「シートの保護」というスイッチがOFFになっているからなんです。
家のドアに例えるとわかりやすいかもしれません。
- セルのロック設定 = ドアの鍵穴
- シートの保護 = 玄関の鍵をかける行為
すべての部屋(セル)には最初から鍵穴がついています。
でも、玄関の鍵(シートの保護)を開けっ放しにしているから、誰でも自由に出入りできる状態なんです。
これからやる作業は、以下の2ステップです。
- 入力してもいい場所(ドア)だけ、鍵穴を外す
- 玄関の鍵(シートの保護)をかける
こうすることで、「許可した場所以外は、立ち入り禁止!」という状態を作ることができます。
実践!大切なセルを守る3ステップ
それでは、実際に設定してみましょう。
よくある「請求書」をイメージしてください。「宛名」や「数量」は入力してほしいけれど、「単価マスター」や「合計金額の数式」は触ってほしくない、というケースです。
ステップ1:入力していいセルだけを選択する
ここが一番のポイントです。まだ「保護」ボタンは押しません。
まず、相手に**「ここなら入力したり変更したりしてもいいよ」**というセル(宛名や数量など)をマウスで選択します。
離れた場所にあるセルは、Ctrlキーを押しながらクリックすると複数選択できます。
ステップ2:「セルのロック」を外す
選択したセルの上で右クリックし、メニューから「セルの書式設定」を選びます。
出てきた画面の右端にある「保護」タブをクリックしてください。
そこに「ロック」というチェックボックスがあり、チェックが入っているはずです。
このチェックを外して(空欄にして)、「OK」を押します。
これで、今選んだセルだけ「鍵穴」がなくなりました。準備完了です。
ステップ3:「シートの保護」を実行する
いよいよ玄関の鍵をかけます。
画面上部のメニュー(リボン)にある「校閲(こうえつ)」タブをクリックします。
その中に「シートの保護」というボタンがあるので、これをポチッと押しましょう。
「シートの保護」という画面が出てきます。
ここで「パスワード」を設定することもできますが、まずは空欄のまま「OK」を押してみてください。
これで設定完了です!
ちゃんと守れているか確認しよう
さあ、試してみましょう。
先ほど「ロックを外した(入力OKにした)」セルには、いつも通り文字が打てるはずです。
では、数式が入っている「合計金額」のセルや、触ってほしくないセルをダブルクリックしてみてください。
「変更しようとしているセルやグラフは保護されているシート上にあります。」
という警告メッセージが出て、編集が拒否されましたよね?
これです。この鉄壁の守り。これさえあれば、もう誰かが誤って数式を消してしまう心配はありません。
パスワード設定の「落とし穴」
先ほどの設定画面で、パスワードを設定することができました。
パスワードを設定すると、それを入力しない限り、誰も保護を解除できなくなります。
セキュリティを高めるためには有効ですが、個人的には、社内チームでの共有レベルなら「パスワードなし」でも十分だと思っています。
なぜなら、「誤操作防止」が目的であれば、警告メッセージが出るだけで十分相手は気づくからです。
もしパスワードを設定する場合、絶対に守ってほしいルールがひとつだけあります。
「絶対に忘れないパスワードにするか、どこかにメモしておくこと」
笑い話のようですが、「厳重なパスワードをかけたのはいいけれど、数ヶ月後に修正が必要になったとき、自分自身もパスワードを忘れて開けなくなった…」という悲劇は、本当によく起こります。
未来の自分を締め出さないように、そこだけは気をつけてくださいね。
らくら流・相手への「優しさ」テクニック
シートの保護をかけると、相手は「どこに入力していいのか」が視覚的には分かりづらくなります。
そこで、私はいつもこんな工夫をしています。
「入力していいセルの背景色を変える」
例えば、入力OKなセルだけ薄い黄色や水色にしておきます。
その上で、「色のついているセルだけ入力してくださいね」と伝えておく。
こうすると、相手は迷わず入力作業ができますし、それ以外の場所(数式など)を誤って触ってエラー音にビックリすることもなくなります。
「制限」するのではなく、「ガイド」してあげる感覚ですね。
より細かい設定(例えば、行の挿入だけは許可したい、など)については、Microsoftの公式サポートページに詳しく書かれています。慣れてきたら、許可する操作を細かくカスタマイズしてみるのも面白いですよ。
また、Excelファイルの管理方法や、デジタルデータの共有ルールについては、らくらスタイルの他の記事でもご紹介しています。「そもそもファイルがどこにあるか分からない!」という方は、ぜひそちらも参考にしてみてください。
まとめ
今日は、大切なデータを守る「シートの保護」についてお話ししました。
- 逆転の発想:「全部ロック」の状態から「入力OKな場所」のロックを外すのが手順。
- トラブル防止:数式の破壊や誤入力を未然に防ぐことができる。
- パスワードは慎重に:自分が締め出されないよう、管理は厳重に(または設定しない)。
- 相手への配慮:入力箇所を色分けすることで、使いやすいフォームになる。
この機能を使うと、Excelファイルが単なる「表」から、しっかりとした「業務アプリ」や「システム」のような堅牢なものに変わります。
「壊されるかも…」とヒヤヒヤしながら共有するストレスから解放されて、安心して業務を任せられるようになりますよ。
ぜひ、次にチームで使う表を作るときは、最後の仕上げに「デジタルの鍵」をかけてみてくださいね。
今日のひとこと
シートの保護をかけたまま、自分で修正しようとして「あれっ、入力できない!? なんで!?」とパニックになることが私にはよくあります。犯人は過去の自分です。解除ボタンは「校閲」タブにありますので、落ち着いて押しましょう。
らくらスタイルは「日常をもっと楽に、楽しく」を目指して、ご相談内容に合わせてお手伝いをいたします。気軽にご連絡ください。
明日のタイトルは
「複数のシートを1つにまとめる「串刺し集計」のやり方」
です。お楽しみに! ※内容が変更になった場合はご容赦ください。
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