こんにちは!デジタル整理アドバイザーの「らくらスタイル」です。
皆さんのパソコンのデスクトップやスタートメニュー(アプリ一覧)、購入した時のまま、あるいはそれ以上に、謎のアイコンで溢れかえっていませんか?
「パソコンを買った時、お店の人におすすめされて入れたけど、一度も使ってない…」
「無料だから、と思ってインストールしたけど、何をするソフトか思い出せない…」
「『いつか使うかも』と残してあるけど、その『いつか』が来た試しがない…」
そのお気持ち、よーくわかります。
新しいもの好きな私も、昔は「とりあえずインストール」の常習犯でした。
ですが、根が「めんどくさがり」でもある私は、ある時気づいてしまったのです。
これらの「使わないアプリ」こそが、パソコンの動作を重くし、本当に使いたいアプリを探す手間を増やし、日々の作業効率を著しく下げている「最大の面倒の原因」だと。
完璧主義者としては、使わないモノが視界に入ること自体がストレス!
これはもう、部屋に溜まった「読み終わった雑誌」や「着なくなった服」と同じです。
今日は、PCの大掃除の総仕上げとして、あなたのパソコンを本当に「身軽」にするための、安全で確実な「アプリの断捨離=アンインストール」の手順を、パソコンが苦手な方にも分かりやすく、徹底的に解説していきます。
なぜ「使わないアプリ」を放置してはいけないの?
「データと違って、アプリはそんなに数もないし、別に置いておいてもいいのでは?」
そう思うかもしれません。
ですが、使わないアプリを放置しておくことは、皆さんが想像している以上に、多くのデメリットを生み出す「見えない負債」になっているんです。
デメリット1:PCの動作が重くなる(最大の敵)
これが最も深刻な問題です。
使わないアプリは、単にハードディスクの容量(ストレージ)を圧迫しているだけではありません。
- 容量の圧迫:アプリによっては、それ一つで数GB(ギガバイト)もの容量を使っていることがあります。これは昨日、一昨日と片付けてきた「重複ファイル」や「一時ファイル」とは比較にならないほどの大きな「占領地」です。
- 「見えないところ」で動き続けている(バックグラウンドプロセス):これが一番厄介です。あなたが起動していなくても、パソコンの電源を入れると同時に「いつでも準備OK!」とばかりに、裏側でこっそり動き出すアプリがたくさんあります。
これは、たとえるなら「使っていない部屋のエアコンやテレビを、ずっと付けっぱなしにしている」ようなもの。
あなたのパソコンの体力(メモリやCPUのパワー)が、使ってもいないアプリのために無駄遣いされ、本当に使いたいWordやExcel、ブラウザの動作が遅くなる原因になっているのです。
デメリット2:セキュリティリスクの温床になる
「着なくなった服」はただ場所を取るだけですが、「使わなくなったアプリ」は、時にあなたの家に「泥棒の入り口」を作ってしまう危険性があります。
- 更新(アップデート)が止まっている:使っていないアプリは、当然、最新版に更新することも忘れがちです。
- 古いアプリ=開けっ放しの窓:古いアプリに「脆弱性(ぜいじゃくせい)」と呼ばれるセキュリティ上の弱点が見つかった場合、そこを狙ってウイルスや悪意のあるプログラムが侵入してくる可能性があります。
使わないアプリを放置することは、家の「使っていない部屋」の窓の鍵を開けっ放しにして出かけるようなもの。デジタル整理は、こうしたセキュリティ対策にも直結するのです。
デメリット3:精神的なノイズ(集中力の低下)
これは「らくらスタイル」の完璧主義者な部分が許せないポイントです。
スタートメニューやアプリ一覧を開くたびに、使わないアイコンがズラッと並んでいると、どうでしょう?
「えーっと、今日使いたい『アレ』はどこだっけ…?」
と、アプリを探す時間が発生しますよね。
この「探す」という行為は、人間の集中力を著しく低下させます。
「めんどくさがり」だからこそ、こうした「探すムダ」は徹底的に排除したい。スッキリと整理されたアプリ一覧は、それだけで仕事の効率を上げてくれるのです。
「捨てる」基準は?アンインストールの見極め方
「よし、捨てるぞ!」と意気込んでも、次にぶつかるのが「どれを消していいのか分からない」という壁です。
完璧主義者なあなたは「間違って必要なものまで消したらどうしよう…」と不安になるかもしれません。
大丈夫です。「らくらスタイル」流のシンプルな判断基準をご提案します。
基準1:「1年間(せめて半年)、一度も起動しなかった」
データの断捨離(11/4の記事参照)と同じ、鉄板の基準です。
「いつか使うかも」の「いつか」は、アプリの場合も99%やって来ません。
もし本当に必要になったら?
その時は、またインストールすればいいのです。多くの場合、インターネットから最新版がすぐに手に入ります。古いバージョンのものを「塩漬け」にしておくメリットは一つもありません。
基準2:「何のためのアプリか、思い出せない」
「インストールした記憶すらない」
「アイコンを見ても、何をするソフトか全く分からない」
これは、もう迷う余地はありません。今のあなたにとって、100%不要なアプリです。
潔く「さようなら」をしましょう。
基準3:「同じ役割のアプリが他にもある」
パソコンの中を見渡してみてください。
- 動画を再生するソフトが3つも入っていませんか?
- 画像を編集するソフトが、標準の「ペイント」以外に2つも3つも入っていませんか?
- PDFを見るためだけのソフトが複数ありませんか?(今はブラウザでも見られます)
「めんどくさがり」な私たちは、そんなに多くの道具を使いこなせません。
あなたが一番使いやすい「一軍」のアプリだけを残し、二軍、三軍のアプリには「お疲れ様」と別れを告げましょう。
【最重要】「これは消しちゃダメ!」なアプリの見分け方
ここが、パソコン初心者の方が一番不安な点ですよね。
アプリ一覧の中には、一見すると「謎のカタカナや英語の名前」で、何をしているか分からないけれど、実はパソコンが動くために絶対に必要な「縁の下の力持ち」たちがいます。
これらは、絶対にアンインストールしてはいけません!
- 例:
- 「Microsoft Visual C++ Redistributable」
- 「NVIDIA Graphics Driver」や「Intel Graphics Driver」
- 「Realtek High Definition Audio Driver」
- 「〇〇(PCメーカー名) Support Assistant」
これらは「アプリ」というより、「部品」や「潤滑油(ドライバ)」です。
- 安全な見分け方:アプリ一覧で「発行元」または「製造元」という欄を確認してください。
- 「Microsoft Corporation」
- 「Intel Corporation」
- 「Apple Inc.」
- 「NVIDIA」「AMD」「Realtek」
- お使いのPCメーカー名(NEC、Fujitsu、Dell、HPなど)
これらが「発行元」になっているものは、**基本的に触らない(削除しない)**のが賢明です。
判断に迷ったら、「(アプリ名) 必要」などで一度検索してみるクセをつけると安心ですよ。
実践!安全・確実なアンインストール手順(Windows / Mac)
さて、基準が明確になったら、いよいよ実践です。
ここで、絶対にやってはいけない「NG行動」からお伝えします。
【最悪のNG行動】
デスクトップにある「ショートカットアイコン」をゴミ箱に入れること。
これは、たとえるなら「家の玄関に掛かっている『表札』を外しただけ」です。
アプリ本体(=家と住人)は、パソコンの中に丸ごと残っています。これではアンインストールしたことには全くならないので、ご注意ください!
正しい「退去手続き」を、OSごとに丁寧に解説します。
Windows 10 / 11 の場合
Windowsでアプリを削除する方法は、主に2つあります。「設定」から行う、イマドキの方法がおすすめです。
ステップ1:「設定」から「アプリ」を開く
- 画面左下の「スタート」(Windowsマーク)をクリックします。
- 歯車の形をした「設定」アイコンをクリックします。
- 設定ウィンドウが開いたら、「アプリ」という項目を見つけてクリックします。
ステップ2:「アプリと機能」で一覧を表示
- 「アプリ」の画面が開くと、自動的に「アプリと機能」の一覧が表示されます。
- ここには、あなたのパソコンにインストールされているアプリが、ズラッと一覧で表示されます。
ステップ3:「並べ替え」で怪しいアプリを探す
「めんどくさがり」な私たちは、効率よく探したいですよね。
一覧の上にある「並べ替え:」という部分を活用します。
- 「インストール日」で並べ替える→「あ、これ1年前にインストールして忘れてた!」というアプリが見つかります。
- 「サイズ」で並べ替える→「こんなに使ってないのに、容量だけ大きい!」という犯人が見つかります。
ステップ4:「アンインストール」を実行
- 「発行元」などを確認し、「これは不要だ」と判断したアプリを見つけます。
- そのアプリ名をクリックします(Windows 11の場合は右端の「…」をクリック)。
- 「アンインストール」というボタンが表示されるので、それをクリックします。
- 確認メッセージが出たら、再度「アンインストール」をクリックします。
- アプリによっては、専用の削除画面(アンインストーラー)が起動するので、画面の指示に従って「次へ」や「削除」などを押していきます。
これで、アプリ本体も関連ファイルも、綺麗さっぱり削除されます。
(参考:Windows でアプリとプログラムをアンインストールまたは削除する – Microsoft サポート)
Mac の場合
Macのアプリ削除は、Windowsと少し考え方が違い、多くの場合もっとシンプルです。
ステップ1:「Finder」から「アプリケーション」フォルダを開く
- 画面下のDock(ドック)にある、顔のマークの「Finder」アイコンをクリックします。
- Finderウィンドウが開いたら、左側のサイドバーにある「アプリケーション」をクリックします。
ステップ2:アプリアイコンを「ゴミ箱」へドラッグ&ドロップ
- 「アプリケーション」フォルダの中に、インストールされているアプリのアイコンが並んでいます。
- 不要だと判断したアプリのアイコンを、マウスで掴んで(ドラッグして)、そのままDockにある「ゴミ箱」アイコンの上まで持っていき、離します(ドロップ)。
(※システム関連のアプリは削除しようとするとパスワードを求められたり、そもそも移動できなかったりするので、その点は安全です。)
ステップ3:「ゴミ箱を空にする」
WindowsのNG行動と違い、Macの場合はこれが「正式なアンインストール」となるアプリが非常に多いです。
ただし、これだけではまだデータは残っています。
- Dockの「ゴミ箱」アイコンを右クリック(またはcontrol + クリック)します。
- 「ゴミ箱を空にする」を選択して実行します。
これで、アプリは完全に削除されます。
(補足)専用のアンインストーラがある場合
Adobe製品(Photoshopなど)や、一部のセキュリティソフト、高機能なアプリは、Macであっても「アプリケーション」フォルダ内に専用の「Uninstall(アンインストール)」という名前のアプリが一緒に入っている場合があります。
その場合は、アイコンをゴミ箱に入れるのではなく、その「Uninstall」アプリをダブルクリックして起動し、画面の指示に従って削除してください。
(参考:Mac でアプリをインストール/アンインストールする方法 – Apple サポート)
AIはアンインストールを手伝ってくれる?
最近はAI(人工知能)が、私たちのパソコン作業を色々と手伝ってくれるようになりました。
例えば、Windowsの「ストレージ センサー」機能(昨日の記事で少し触れました)は、一時ファイルなどを自動で掃除してくれますが、「使っていないアプリ」の削除までは、まだ積極的には提案してくれません。
なぜなら、「1年使っていなくても、その人にとっては年に一度だけ必要な『確定申告ソフト』かもしれない」からです。
どのアプリが本当に不要か、という最終的な「判断」は、AIではなく、私たち人間にしかできないのです。
面倒なファイルの検索(AllDupの記事など)はツールに任せ、「要る・要らない」の判断という、私たちにしかできないデジタル整理の「核」となる部分を、しっかり行っていきたいですね。
まとめ
パソコンを身軽にし、快適な動作を取り戻すための「アプリの断捨離」。
今日お伝えしたかったポイントをまとめます。
- 使わないアプリは「動作が重い」「セキュリティリスク」「集中力低下」の三重苦の原因です。
- 「部屋の掃除」と同じ。使わないモノはパソコンという「部屋」から退去してもらいましょう。
- 見極め基準:
- 「1年(半年)使っていない」
- 「目的が思い出せない」
- 「役割が重複している」
- 安全のための注意点:
- 発行元が「Microsoft」やPCメーカーなど、システム関連のものは触らない。
- デスクトップのアイコンを消すだけでは意味がない。
- 正しい手順で実行:
- Windows: 「設定」→「アプリ」→「アンインストール」
- Mac: 「アプリケーション」フォルダから「ゴミ箱」へ(一部例外あり)
完璧主義者としてスッキリした環境を求めつつ、めんどくさがりだからこそ、パソコンの動作は軽く、快適に保ちたい。
まずは今日、あなたのアプリ一覧を眺めて、「これ、何だっけ?」と思うアプリを1つだけ、アンインストールしてみませんか?
その一歩が、あなたのパソコンを驚くほど「楽」にしてくれますよ。
今日のひとこと
最近のWebニュースを見ていると、多くのアプリが「AI機能搭載!」を謳っています。確かに便利ですが、そのAI機能を動かすために、アプリ自体がどんどん多機能に、そして「重く」なっている側面もあります。
新しいものが好きな私たちですが、「本当にそのAI機能、自分に必要?」と一度立ち止まって考える視点も大切です。AI時代だからこそ、自分にとって本当に必要な機能だけを選ぶ「デジタル整理」のスキルが、ますます重要になっていきますね。
らくらスタイルは新潟を拠点に、全国の皆様からのご相談をオンラインでも承っております。
らくらスタイルは「日常をもっと楽に、楽しく」を目指して、ご相談内容に合わせてオーダーメイドのお手伝いをいたします。気軽にご相談ください。
明日のタイトルは
「失敗しないフォルダ階層の作り方:「深すぎず、浅すぎず」の黄金律は3階層まで」
です。お楽しみに!
※内容が変更になった場合はご容赦ください。
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