「伝えたいことが多すぎて、スライドが文字だらけに…」「結局、何が一番言いたかったの?」プレゼン資料を作成していると、そんな悩みにぶつかることはありませんか?実はそれ、情報を詰め込みすぎていることが原因かもしれません。
こんにちは!デジタル整理アドバイザーの「らくらスタイル」です。新潟を拠点に、AIやITを活用して、皆さんのデジタル業務とデータを整理し、毎日をもっと「楽」に、もっと「楽しく」するお手伝いをしています。
完璧主義者でありながら根はめんどくさがりな私が、どうすればもっと楽に、快適に仕事ができるかを日々追求しています。
さて、今日のテーマは、多くの人が陥りがちなプレゼン資料作成の落とし穴、「情報の詰め込みすぎ」を防ぐための鉄則、「ワンスライド・ワンメッセージ」です。これさえ守れば、あなたのプレゼンは劇的に分かりやすくなりますよ。
なぜ「ワンスライド・ワンメッセージ」が重要なのか?
聞き手は、あなたが思っている以上に、一度に多くの情報を受け取れません。一枚のスライドに複数の情報を詰め込んでしまうと、脳が処理しきれず、結局どの情報も記憶に残らない、という悲しい結果に繋がってしまいます。
- 情報探しの時間ロス: 聞き手は、スライドの中から重要な情報を探し出すのに苦労します。
- 集中力の低下: 情報量が多すぎると、どこに注目すれば良いのか分からなくなり、集中力が途切れてしまいます。
- メッセージがぼやける: 複数のトピックが混在することで、そのスライドで最も伝えたい「核」となるメッセージが何なのか、曖憂になってしまいます。
これでは、せっかく時間をかけて作成した資料も、その効果を十分に発揮できません。そこで重要になるのが、「1枚のスライドには、1つのメッセージだけを込める」という考え方なのです。
「ワンスライド・ワンメッセージ」を実践する具体的なステップ
では、具体的にどのようにして「ワンスライド・ワンメッセージ」を実践すれば良いのでしょうか?難しく考える必要はありません。以下のステップに沿って、情報を整理していきましょう。
【ステップ1】まず、そのスライドで「最も伝えたい一文」を決める
資料作成に取り掛かる前に、まず、そのスライドで聞き手に「これだけは覚えて帰ってほしい」という一文を考えてみてください。それが、そのスライドの「メッセージ」になります。
悪い例:
このスライドでは、新商品の特徴であるAとBについて説明し、さらにターゲット顧客層と価格設定についても触れます。
良い例:
このスライドのメッセージは、「新商品の最大の特徴は、従来比200%の性能向上を実現した点です」です。
このように、メッセージを一つに絞ることで、スライド全体の方向性が明確になります。
【ステップ2】メッセージを補強する要素だけを残す
メッセージが決まったら、次はそのメッセージを伝えるために本当に必要な要素だけを残し、それ以外の情報は思い切って削ぎ落とすか、別のスライドに移動させましょう。
例えば、先ほどの「新商品の最大の特徴は、従来比200%の性能向上を実現した点です」というメッセージを伝えたい場合、スライドに必要な要素は以下のようになります。
- タイトル: 新商品の驚異的な性能
- グラフ: 従来品と新商品の性能比較グラフ
- 補足テキスト: 「200%向上」という具体的な数値
逆に、ターゲット顧客層や価格設定、デザインのこだわりといった情報は、このスライドのメッセージを伝える上ではノイズになります。それらの情報は、別のスライドでそれぞれ「ワンメッセージ」として扱いましょう。
【ステップ3】「スペースを恐れない」デザインを心掛ける
情報を絞り込むと、スライドに余白が生まれます。パソコン初心者の多くは、この余白を何かで埋めなくては、と不安に感じがちですが、実はこの「余白」こそが、メッセージを際立たせる上で非常に重要な役割を果たします。
- 視線誘導: 余白は、聞き手の視線を自然と重要な要素(グラフやキーワードなど)に導いてくれます。
- 高級感・洗練さ: 適度な余白は、デザイン全体に落ち着きと洗練された印象を与えます。
- 圧迫感の軽減: 文字や図がぎっしり詰まったスライドは、見るだけで聞き手にストレスを与えます。
情報を詰め込むのではなく、むしろ「いかに余白を効果的に使うか」を意識することが、分かりやすいスライドデザインのコツです。どうしても伝えたいことが多い場合は、らくらスタイルの別記事で解説しているアニメーション機能などを活用して、情報を段階的に表示するのも一つの手です。
まとめ:シンプルこそ、最強のコミュニケーション
いかがでしたでしょうか?プレゼン資料作成における鉄則「ワンスライド・ワンメッセージ」について解説しました。
- 鉄則: 1枚のスライドに込めるメッセージは、必ず1つに絞る。
- 実践法:
- まず「最も伝えたい一文」を決める。
- メッセージを補強する要素だけを残す。
- 余白を恐れず、むしろ効果的に活用する。
情報をたくさん盛り込むことが、必ずしも親切ではありません。むしろ、不要な情報を削ぎ落とし、本当に伝えたいことだけをシンプルに示すことこそが、聞き手に対する最大の配慮であり、最も効果的なコミュニケーションに繋がるのです。
この考え方は、プレゼン資料だけでなく、メールの作成や日々の業務報告など、あらゆる場面で役立つ「デジタル整理」の基本です。ぜひ、今日から意識してみてください。
今日のひとこと
最近、Microsoftが発表した新しいAI機能が話題ですね。簡単なキーワードを入れるだけで、プレゼン資料のたたき台を自動で生成してくれるというものです。このようなAIツールを活用すれば、今回ご紹介した「ワンメッセージ」を考えることに、より集中できるようになるかもしれません。新しい技術をうまく取り入れて、面倒な作業はAIに任せ、「楽」をしながら質の高い成果を出していきたいですね。
らくらスタイルは「日常をもっと楽に、楽しく」を目指して、ご相談内容に合わせてオーダーメイドのお手伝いをいたします。気軽にご相談ください。
明日のタイトルは
「生成AI入門:生成AIに「校正・校閲」をしてもらって文章のクオリティを上げる方法(難易度★★★☆☆)」
です。お楽しみに!
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