無事にプロジェクトが完了! 納品も請求も終わって、ひと安心。
…ところで、そのプロジェクトのために作ってきた、たくさんの資料やデータが詰まったフォルダ、今どうなっていますか?
「『01_仕事』フォルダの中に、去年の案件も3年前の案件も、全部そのまま入っている…」
「フォルダを開くたびに、もう終わったはずのプロジェクト名が目に入って、今動いている案件が探しにくい…」
かといって、苦労して作ったデータを「削除」してしまうのは、なんだか不安だし、もったいない。
その結果、メインで使う「仕事」フォルダが、現役のフォルダと引退したフォルダでごちゃ混ぜになり、宝探しのような状態になっていませんか?
こんにちは。AIやITを活用して、面倒なデジタル業務やデータを整理するデジタル整理アドバイザー「らくらスタイル」です。
完璧主義な私としては、フォルダは常に整理整頓されていてほしい。でも、根がめんどくさがりな私としては、終わった案件をいちいち細かく整理し直すのも面倒…。
このジレンマ、よく分かります。
「消すのは不安だけど、置いておくと邪魔」
この悩みを一発で解決し、未来の自分が圧倒的に「楽」できる魔法の仕組み。それが、今日お話しする「アーカイブ」フォルダです。
なぜ「完了したフォルダ」を放置するとダメなのか?
まず、なぜ終わった案件のフォルダをそのままにしておくとダメなのでしょうか。
「別に容量も空いてるし、そのままでもいいのでは?」と思うかもしれません。
でも、めんどくさがりな私たちにとって、この「放置」こそが、将来の「面倒」を爆発的に増やす原因になるんです。
理由1:現在の作業効率が著しく低下するから
一番の理由はこれです。
あなたが今、集中すべき「A社」のフォルダを探そうとして、「01_仕事」フォルダを開いたとします。
そこにもし、50個のフォルダが並んでいて、そのうち45個が「既に終わったプロジェクト」だったら、どうでしょう?
スクロールして、目当ての「A社」を探し出すまでに、数秒かかります。
クリック数も増えます。
たった数秒ですが、これが毎日、毎時間と積み重なると、膨大な時間のロスと、「あー、面倒だな」という集中力の低下につながります。
「らくらスタイル」が目指すのは、3クリック以内で目的のファイルにたどり着くこと。
現役の作業場所(タンスの引き出し)は、常に「今使う服」だけが入っている状態が理想なのです。
理由2:検索がノイズ(邪魔な情報)だらけになるから
「フォルダがごちゃごちゃでも、パソコンの検索機能を使えばいいじゃない」
そう考える方もいるでしょう。
しかし、ここに落とし穴があります。
例えば、「見積書」と検索したとします。
すると、今まさに作成中の「A社の見積書」と一緒に、**3年前に終わった「Xプロジェクトの見積書」や、5年前にボツになった「Y案件の見積書」**まで、すべてが検索結果に表示されてしまいます。
「あれ、これ今年のだっけ? 3年前のだっけ?」
と、検索結果をさらに見比べるという、二度手間が発生します。これでは「楽」とは程遠いですよね。
これは、最近話題のAIアシスタント(Microsoft Copilotなど)を使っても同じです。AIも、整理されていないデータの中からは、ノイズ(ゴミ)も一緒に拾ってきてしまうのです。
理由3:パソコンのストレージ(容量)を圧迫するから
特に、デザインデータや動画、大量の写真を含むプロジェクトは、データ容量(ストレージ)を非常に多く消費します。
終わった案件のデータをいつまでもパソコン本体(ローカルストレージ)に置いておくと、知らないうちにハードディスクやSSDの空き容量が圧迫されていきます。
空き容量が少なくなると、パソコンの動作自体が遅くなることも…。
「楽」に、サクサク動くパソコン環境を維持するためにも、現役を引退したデータには、ふさわしい場所へ移ってもらう必要があるのです。
解決策は「アーカイブ」=「物置」への移動
では、どうすればいいのか。
「削除」するのは怖い。でも「放置」は非効率。
答えは、その中間。「アーカイブ(Archive)」です。
「アーカイブ」って何?
パソコン初心者の方には聞き慣れない言葉かもしれませんが、難しく考える必要はありません。
アーカイブとは、一言でいえば「重要だけど、普段は使わない書類を、別の場所に移動して保管すること」です。
イメージは、家の「物置」や「納戸」、あるいは図書館の「書庫」です。
リビングの本棚(=現役の仕事フォルダ)には、今読んでいる本だけを置きたい。
でも、読み終わった本や、数年に一度しか見ない専門書を「捨てる」のはためらう。
だから、それらを「物置(アーカイブ)」に移動させて、リビングをスッキリさせる。
ただ、それだけのことです。
「削除」との決定的な違い
「削除(ゴミ箱に入れる)」は、データを「捨てる」行為です。
一方、「アーカイブ」は、データを「安全な別の場所に移す」行為です。
データは消えません。いつでも取り出せます。
この「消すわけではない」という安心感が、完璧主義な心を満たし、「でもスッキリさせたい」という、めんどくさがりの願いも同時に叶えてくれるのです。
実践!らくらスタイル流「アーカイブ」フォルダの作り方
では、具体的にどうやってその「物置」を作れば良いのでしょうか。
11月9日の記事でお話しした「1階層目(タンス)」の考え方と、昨日の記事の「一時保管」フォルダの考え方を組み合わせると簡単です。
ステップ1:「アーカイブ」フォルダを1階層目に作る
まず、あなたのパソコンの「家」の、どこに「物置」を作りますか?
もちろん、01_仕事 や 02_プライベート といった「タンス」と同じ階層に作ります。
そして、ここが「らくらスタイル」流の「楽」するポイントです。
名前は、アルファベットの最後である「Z」や、大きな数字を使って、フォルダ一覧の一番下に来るようにします。
【らくらスタイル流:1階層目の例】
C:\Users\YourName\Documents(ドキュメント)フォルダの中などに…01_仕事02_プライベート03_学習...99_一時保管(←これは昨日作った「一時トレー」)ZZ_アーカイブ(← コレが「物置」です!)
(98_アーカイブ と 99_一時保管 のように数字で管理してもOKです)
なぜ一番下にするのか?
それは、「物置」は普段、目に入る必要がないからです。
フォルダを開いたときに、一番上に 01_仕事 など「現役」のフォルダが見えていることが、「楽」に作業する上で最も重要です。
ステップ2:「アーカイブ」フォルダの中を「仕切る」
「物置」ができました。
でも、物置の中に、何でもかんでも無秩序に放り込んでいたら、物置自体が「魔窟」になってしまいますよね。
めんどくさがりな私たちでも最低限の管理ができるよう、物置の中(2階層目)を軽く仕切ります。
いろいろな分け方がありますが、一番「楽」で、後から探しやすいのは「年別」です。
【アーカイブフォルダ(2階層目)の例】
ZZ_アーカイブ(1階層目:物置)
2023年(2階層目:仕切り棚)2024年2025年(仕事とプライベートを分けたいなら仕事アーカイブ個人アーカイブでもOK)
ステップ3:「完結」の定義を決めて移動する
さあ、準備は整いました。
あなたの「01_仕事」フォルダの中にある、完了したプロジェクトを「物置」へ移動させましょう。
例えば、「Bプロジェクト」が2024年に無事完了したとします。
(最終納品が終わり、請求・入金も確認できた、などが「完結」の合図です)
作業は、たったのこれだけです。
「01_仕事」フォルダにある「Bプロジェクト」フォルダを、丸ごと「ZZ_アーカイブ/2024年」フォルダの中に、ドラッグ&ドロップで移動させます。
これだけ!
01_仕事 フォルダから「Bプロジェクト」フォルダが消え、スッキリしました。
でも、データは「ZZ_アーカイブ」に安全に保管されているので、不安はありません。
アーカイブの「さらに先」へ(容量節約術)
「ZZ_アーカイブ」フォルダをPC内に作って運用する。まずはこれが基本であり、一番「楽」な方法です。
でも、もし「完了したプロジェクトデータが多すぎて、PC本体の容量(ストレージ)がパンクしそうだ」という場合は、次のステップに進みます。
① 外付けHDD/SSDに「物置」ごと引っ越す
一番手軽なのは、「ZZ_アーカイブ」フォルダそのものを、丸ごと外付けのハードディスク(HDD)やSSDに移動させてしまう方法です。
- メリット: パソコン本体の容量が劇的に軽くなります。
- デメリット: 過去のデータを見たいときに、その外付けHDDをパソコンに接続する手間が発生します。(めんどくさがりにとっては、これが少しネックかもしれません)
② クラウドストレージ(アーカイブ用)に移動する
もう一つの方法は、Google Drive や OneDrive などのクラウドストレージに移動することです。
重要なのは、PCと自動で「同期」するフォルダではなく、「同期しない」アーカイブ専用の場所にアップロードすることです。(このあたりは、11月20日、21日の記事で詳しくお話ししますね)
- メリット: PC本体の容量を使わず、インターネットさえあれば、いつでも過去のデータにアクセスできます。
- デメリット: 容量に応じた月額料金がかかる場合があります。
まずはPC本体の「ZZ_アーカイブ」で運用し、容量が厳しくなってきたらこれらを検討するのが、無理のない「楽」なステップです。
らくらスタイル(新潟)では、こうしたお客様のデータ量や使い方に合わせて、最適なアーカイブ戦略(AI活用も含めて)をご提案しています。
まとめ:現役フォルダを「聖域」にしよう
完了したプロジェクトフォルダは、私たちの「頑張った証」です。捨てる必要はありません。
しかし、現役の選手たちが活躍する「01_仕事」というグラウンドに、引退した選手がずっと居座っていては、作業の邪魔になってしまいます。
引退したフォルダには、「ZZ_アーカイブ」という「殿堂入りの場所(物置)」へ、敬意をもって移動してもらいましょう。
- 完了フォルダの放置は、現在の作業効率を落とす「ノイズ」になる。
- 「捨てる(削除)」のではなく、「物置(アーカイブ)」へ移動する。
- 1階層目に「
ZZ_アーカイブ」など、一番下に来るフォルダを作る。 - アーカイブの中は「年別」などで仕切り、完了したらフォルダごと移動する。
あなたの「01_仕事」フォルダが、今動いているプロジェクトだけが並ぶ「聖域」になったとき、日々の業務効率は驚くほど上がり、心も「楽」になるはずです。
今日のひとこと
この「アーカイブ作業」、いつやるのがベストでしょうか?
理想は「プロジェクトが終わった瞬間」ですが、めんどくさがりの私たちは、つい後回しにしがちですよね。
そこでおすすめなのが、「イベント化」してしまうことです。
例えば、
- **「年末の大掃除」**のタイミングで、今年終わった案件をまとめてアーカイブする。
- **「年度末(3月末)」**に、確定申告のついでに、前年度のデータをアーカイブする。
昨日お話しした「一時保管フォルダの掃除(=週次タスク)」と、この「アーカイブ作業(=年次タスク)」を組み合わせることで、あなたのデジタル整理は完璧な習慣になりますよ。
らくらスタイルは「日常をもっと楽に、楽しく」を目指して、ご相談内容に合わせてオーダーメイドのお手伝いをいたします。気軽にご相談ください
明日のタイトルは
「写真・動画データの整理術(時系列? イベント別? おすすめ管理法)」
です。お楽しみに!
※内容が変更になった場合はご容ANください。
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