「あなたはプロの編集者です。以下の文章を校正してください」のように、AIに役割を与えることで回答の質を高める方法。
こんにちは!デジタル整理アドバイザーの「らくらスタイル」です。
「AIに質問しても、なんだか当たり障りのない答えしか返ってこない…」
「もっと専門的な、気の利いた回答が欲しいのに!」
そんな風に感じたことはありませんか?実はそれ、AIへの「お願いの仕方」をほんの少し工夫するだけで、劇的に改善される可能性があるんです。
AIは、あなたが思っている以上に「空気を読む」のが苦手です。どんな立場で、どんな知識レベルの回答を求めているのかを伝えないと、どうしても最大公約数的な、当たり障りのない答えしか返せません。
そこで今回は、AIの能力を最大限に引き出すための、非常に簡単で効果的なテクニック、「役割を与える」方法をご紹介します。このテクニックを使えば、あなたのAIはまるで専属の専門家チームのように、的確で質の高い回答を返してくれるようになりますよ。
なぜ「役割」を与えると回答の質が上がるのか?
AI、特にChatGPTのような大規模言語モデルは、インターネット上の膨大なテキストデータを学習しています。その中には、プロの編集者の文章もあれば、医者の論文、弁護士の書く契約書、マーケターの企画書など、様々な専門家の文章が含まれています。
「あなたはプロの編集者です」と役割を指定することは、AIに対して「今から、私が学習してきた膨大なデータの中から『プロの編集者』に関連する知識や文体、思考パターンを重点的に使って回答してください」とスイッチを入れるようなものです。
これにより、AIは以下のような思考で、より質の高い回答を生成してくれるようになります。
- 思考のフレームワークができる: 「プロの編集者」という役割を与えられると、「誤字脱字はないか?」「もっと伝わりやすい表現はないか?」「文章の構成は論理的か?」といった、その役割が普段から行っているであろう思考の枠組み(フレームワーク)を使って文章をチェックし始めます。
- 専門用語や文体を使いこなす: その業界の専門家が使うような、的確な言葉選びや、信頼感のある文体を再現しようとします。
- 出力のゴールが明確になる: ただ文章を直すのではなく、「読者にとって最高の文章にする」というゴールが設定され、より能動的に改善案を提案してくれるようになります。
【実践】AIに役割を与えてみよう!
理屈は分かったけれど、実際にどう使えばいいの?と思いますよね。ご安心ください、使い方はとても簡単です。質問の冒頭に「あなたは〇〇です。」と一文加えるだけ。
ここでは、具体的な職種や立場を例に、どのような変化が期待できるかを見ていきましょう。
【ステップ1】校正をお願いしたい文章を用意する
まずは、AIに校正してもらいたい文章を用意します。今回は、以下の例文を使ってみましょう。
当社の新製品「らくらくクリーナー」は、すごい吸引力で、どんなゴミもきれいにします。操作もかんたんで、お年寄りでもだいじょうぶです。ぜひ買ってください。
このままでも意味は通じますが、ビジネス文書としては少し物足りない印象ですね。
【ステップ2】役割を与えずに質問してみる
まずは比較のために、役割を与えずに、シンプルに校正をお願いしてみましょう。
プロンプト例(役割なし):
以下の文章を、より丁寧なビジネス文書にしてください。
当社の新製品「らくらくクリーナー」は、すごい吸引力で、どんなゴミもきれいにします。操作もかんたんで、お年寄りでもだいじょうぶです。ぜひ買ってください。
AIの回答例(役割なし):
弊社の新製品「らくらくクリーナー」は、強力な吸引力を誇り、あらゆるゴミをきれいに吸引いたします。操作も簡単で、ご高齢の方でも安心してお使いいただけます。ぜひ、この機会にご検討いただけますと幸いです。
丁寧にはなりましたが、少し機械的な印象で、まだ改善の余地がありそうです。
【ステップ3】様々な役割を与えて、回答の違いを見てみる
ここからが本番です。同じ文章に対して、様々な「専門家」の役割を与えてみましょう。回答の質の変化に驚くはずです。
役割①:プロのコピーライター
マーケティングの視点から、読者の心を動かす表現を提案してくれるでしょう。
プロンプト例:あなたはプロのコピーライターです。以下の文章を、顧客の購買意欲を掻き立てるような、魅力的な文章に修正してください。当社の新製品「らくらくクリーナー」は、すごい吸引力で、どんなゴミもきれいにします。操作もかんたんで、お年寄りでもだいじょうぶです。ぜひ買ってください。
AIの回答例(コピーライター):日々の掃除の常識が変わる。新製品「らくらくクリーナー」誕生。圧倒的な吸引力で、目に見えないハウスダストから、気になるペットの毛まで、あらゆるゴミを逃しません。驚くほど簡単な操作性は、シニア世代の方にも優しい設計。ボタン一つで、あなたのお部屋に未体験の清潔さをお届けします。もう、掃除のストレスに悩む必要はありません。「らくらくクリーナー」で、もっと快適で質の高い毎日を、今すぐその手に。いかがでしょうか?単なる商品説明ではなく、読者の感情に訴えかけるような、ストーリー性のある文章になりました。
役割②:ベテランの家電販売員
顧客への分かりやすさを第一に、親しみやすく、かつ説得力のある言葉を選んでくれるはずです。
プロンプト例:あなたは家電量販店のベテラン販売員です。お客様に商品の良さが伝わるように、親しみやすく、かつ丁寧に以下の文章を修正してください。当社の新製品「らくらくクリーナー」は、すごい吸引力で、どんなゴミもきれいにします。操作もかんたんで、お年寄りでもだいじょうぶです。ぜひ買ってください。
AIの回答例(ベテラン販売員):「お客様、新しいクリーナーをお探しですか?でしたら、こちらの『らくらくクリーナー』が本当におすすめなんですよ。この製品、なんといっても吸引力が自慢でして、フローリングの溝に入り込んだホコリなんかもしっかり吸い取ってくれるんです。それでいて、操作がとってもシンプルなので、機械が苦手な方やご年配の方でも、迷わずすぐにお使いいただけます。一度この手軽さとパワーを体験したら、きっと毎日のお掃除が楽しくなりますよ。よろしければ、ぜひ一度お手に取ってみてください。」まるでお店の人が隣で話してくれているような、臨場感と説得力のある文章になりましたね。
役割③:製品開発のエンジニア
技術的な裏付けや、具体的な数値を用いて、製品の信頼性を高めるような表現を加えてくれるかもしれません。
プロンプト例:あなたはこの製品を開発したエンジニアです。技術的な優位性や信頼性が伝わるように、専門的な視点から以下の文章を修正してください。当社の新製品「らくらくクリーナー」は、すごい吸引力で、どんなゴミもきれいにします。操作もかんたんで、お年寄りでもだいじょうぶです。ぜひ買ってください。
AIの回答例(エンジニア):「私たちが開発した新製品『らくらくクリーナー』は、新開発の『サイクロニック・コア・モーター』を搭載しており、従来製品比150%の吸引仕事率を実現しました。これにより、微細な塵からアレルゲン物質まで、効率的に捕集することが可能です。また、ユーザーインターフェースは徹底的にシンプルさを追求し、ワンタッチでの操作を可能にしました。ご高齢の方にも負担なくお使いいただけるよう、本体重量の軽量化と重心バランスの最適化にも注力しています。この一台に、私たちの技術とこだわりが詰まっています。ぜひその性能をご体感ください。」具体的な技術名や数値が入ることで、一気に説得力と信頼感が増しました。
このように、同じ依頼内容でも、与える「役割」によってAIの回答は全く違うものになります。これは文章作成だけでなく、アイデア出し、企画立案、分析など、あらゆる場面で応用可能です。
【応用編】役割を組み合わせて、さらに強力に!
このテクニックは、複数の役割を組み合わせることで、さらに強力になります。
プロンプト例(組み合わせ):
あなたは優秀なマーケターであり、凄腕のセールスライターです。以下の条件で、新製品のプレスリリース記事を作成してください。
- 製品名:らくらくクリーナー
- ターゲット:30代〜40代の共働き夫婦
- 訴求ポイント:時短、静音性、デザイン性の高さ
- 目的:メディアに取り上げられ、初回ロットを完売させる
このように、複数の専門性を掛け合わせることで、より多角的で精度の高いアウトプットが期待できます。
まとめ
今回は、AIの回答の質を劇的に向上させる「役割を与える」というテクニックをご紹介しました。
- AIへの依頼は「あなたは〇〇です」の一文から始める
- 「プロの編集者」「ベテラン販売員」など、具体的で専門的な役割を与える
- 回答がイマイチな時は、役割を変えて試してみる
- 複数の役割を組み合わせて、より高度な依頼も可能
この簡単なコツを知っているだけで、あなたのAI活用レベルは格段に上がります。AIは、あなたの指示を待っている、非常に素直で優秀なアシスタントです。ぜひ、今日から様々な「専門家」を召喚して、あなたの仕事や日常業務を、もっと楽に、もっとクリエイティブなものに変えていってください。
新潟県内でのデジタル整理や業務効率化に関するお悩みも、もちろんお待ちしております。AIの活用方法から、具体的なデータ整理まで、「らくらスタイル」があなたの「困った」に寄り添います。
今日のひとこと
最近、マイクロソフトが発表した「Recall」という新機能が話題になっていますね。これはPC上のあらゆる操作を記憶し、後から「あの時見ていたWebサイトは?」といった曖昧な言葉で過去の作業を呼び出せるという、まさに「記憶を外部化する」機能です。賛否両論ありますが、将来的にはAIが私たちの「第二の脳」として、忘れ物や探し物をなくしてくれる時代が来るのかもしれません。テクノロジーの進化は、私たちの「めんどくさい」を解決する大きな味方ですね。
らくらスタイルは「日常をもっと楽に、楽しく」を目指して、ご相談内容に合わせてオーダーメイドのお手伝いをいたします。気軽にご相談ください。
明日のタイトルは
「スマホ連携:外出先からPCのファイルにアクセス!OneDriveの基本的な使い方(難易度★★☆☆☆)」
です。お楽しみに!
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