こんにちは!デジタル整理アドバイザーの「らくらスタイル」です。
Excelを使っていると、「もし、このセルの値が60以上だったら『合格』と表示して、そうでなければ『不合格』と表示したい」といった、条件によって処理を分けたい場面が必ず出てきます。
一つ一つ手で入力していくのは、面倒ですし、ミスの元ですよね。
そんな時に絶大な威力を発揮するのが、Excel関数の王道中の王道**「IF(イフ)関数」**です。
今回は、このIF関数の基本的な使い方を、Excel初心者の方にも分かりやすく、ステップ・バイ・ステップで解説していきます。IF関数をマスターすれば、あなたのExcel作業は劇的に自動化され、仕事がもっと「楽」になりますよ。
「IF関数」って、いったい何者?
一言でいうと**「条件によって、Excelに実行させる処理を変えることができる命令」**です。日本語に訳すと「もし~ならば」という意味ですね。
IF関数は、3つの部品(引数)で構成されています。
=IF(論理式, 真の場合, 偽の場合)
- 論理式: 「A1セル > 60」(A1セルは60より大きい)のような、YesかNoかで答えられる条件式を書きます。
- 真(しん)の場合: 条件式がYes(真)だった場合に、セルに表示させたい値や、実行させたい処理を書きます。
- 偽(ぎ)の場合: 条件式がNo(偽)だった場合に、セルに表示させたい値や、実行させたい処理を書きます。
この3つの部品を正しく指定してあげることで、Excelが自動で判断をしてくれるようになります。
IF関数を使ってみよう!テストの合否判定を自動化
言葉だけだと難しく感じるので、具体的な例を使って見ていきましょう。
ここに、テストの点数一覧があります。この点数を見て、60点以上なら「合格」、60点未満なら「不合格」と、C列に自動で表示させてみます。
【ステップ1】結果を表示したいセルに「=IF(」と入力する
まず、結果を表示させたいセル(この例ではC2セル)を選択し、半角で =IF(
と入力します。ここからIF関数の設定が始まります。
【ステップ2】条件式(論理式)を入力する
最初の部品、「論理式」を入力します。今回は「B2セルの点数が60点以上」というのが条件なので、 B2>=60 と入力します。
>= は「以上」という意味の記号です。入力したら、カンマ , を打ちます。
ここまでの数式: =IF(B2>=60,
【ステップ3】条件が真(Yes)の場合の処理を入力する
次に、条件がYesだった場合(=60点以上だった場合)に表示したい文字を入力します。今回は「合格」と表示させたいので、”合格”と入力します。
Excelでは、数式の中に文字を入れる場合は、必ずダブルクォーテーション ” で囲むというルールがあります。忘れないようにしましょう。入力したら、またカンマ , を打ちます。
ここまでの数式: =IF(B2>=60,"合格",
【ステップ4】条件が偽(No)の場合の処理を入力し、数式を完成させる
条件がNoだった場合(=60点未満だった場合)に表示したい文字、「不合格」を同じように “不合格” と入力します。
最後の部品なので、カンマは不要です。閉じカッコ ) を入力して、Enterキーを押せば数式が完成です。
完成した数式: =IF(B2>=60,"合格","不合格")
C2セルに「合格」と表示されたでしょうか?
【ステップ5】フィルハンドルで数式をコピーする
あとは、C2セルの右下にマウスカーソルを合わせ、黒い十字の形(フィルハンドル)になったら、下の行までドラッグして数式をコピーします。
たったこれだけで、全員分の合否判定が一瞬で完了しました!これぞExcelの醍醐味ですね。
このIF関数は、データ整理においても、データの分類や整理を自動化する上で非常に役立つテクニックです。
まとめ
今回は、Excel時短術の王道、「IF関数」の基本的な使い方をご紹介しました。
=IF(条件, Yesの場合, Noの場合)
- ステップ1:
=IF(
と入力する。 - ステップ2:条件となる「論理式」を入力し、カンマを打つ。
- ステップ3:Yesの場合に表示したい値を入力し、カンマを打つ。(文字は
"
で囲む) - ステップ4:Noの場合に表示したい値を入力し、閉じカッコ
)
を打つ。 - ステップ5:フィルハンドルで数式をコピーする。
最初は少し難しく感じるかもしれませんが、この仕組みを一度理解してしまえば、応用範囲は無限大です。新潟の事務作業でも、請求書の処理や売上データの分析など、様々な場面で活躍すること間違いなしです。
今日のひとこと
IF関数に慣れてきたら、複数の条件を組み合わせる「AND関数」や「OR関数」と組み合わせることで、さらに複雑な条件分岐も可能になります。「国語が80点以上『かつ』数学も80点以上なら合格」といった判定も自動化できますよ。AIに頼る前に、まずはExcelの基本関数を使いこなしてみましょう。
らくらスタイルは「日常をもっと楽に、楽しく」を目指して、ご相談内容に合わせてオーダーメイドのお手伝いをいたします。気軽にご相談ください。
次回の予告
明日のタイトルは
「パワポプレゼン作成:アニメーションの基本ルール。動きをつけすぎて見にくくなるのを防ぐには(難易度★★☆☆☆)」
です。お楽しみに!
※内容が変更になった場合はご容赦ください。
※曜日ごとのブログテーマは下記の通りです。
月曜日:パソコン設定
火曜日:Google活用術
水曜日:データ整理法
木曜日:エクセル時短術
金曜日:パワポプレゼン作成
土曜日:生成AI入門
日曜日:スマホ連携