パソコンでの作業、特にExcelを使っていると、「月、火、水、木…」とか「1、2、3、4…」といった連続したデータを入力する場面、意外と多くないですか?一つひとつ手で入力するのは、地味に面倒で時間もかかりますよね。実はそれ、Excelの便利な機能を使えば一瞬で終わらせることができるんです。
こんにちは!デジタル整理アドバイザーの「らくらスタイル」です。
完璧主義者だけどめんどくさがり、新しいものが大好きな私が、あなたのデジタル業務を「もっと楽に、もっと楽しく」するお手伝いをします。
今回は、Excel初心者を卒業するための一歩として、知っていると作業効率が劇的にアップする「フィルハンドル」という機能をご紹介します。この技を覚えれば、面倒な連続データの入力から解放され、もっと創造的な仕事に時間を使えるようになりますよ。
そもそも「フィルハンドル」って何?
「フィルハンドル」と聞いても、ピンとこない方がほとんどかもしれません。でも、Excelを使ったことがある人なら、きっと無意識のうちに目にしているはずです。
フィルハンドルとは、アクティブセル(選択されているセル)の右下に表示される、小さな四角い点のことです。
この小さな点をドラッグ(マウスの左ボタンを押したまま引っ張る)するだけで、Excelが「もしかして、連続したデータを入力したいのかな?」と賢く予測して、データを自動で入力してくれるのです。まさに、私たちの「めんどくさい」を解決してくれる魔法のような機能ですね。
【ステップ1】まずは基本!曜日を自動で入力してみよう
まずは一番使う場面が多いであろう、曜日の連続入力から試してみましょう。カレンダーやスケジュール表を作るときに大活躍します。
- 最初の曜日を入力する: まず、起点となる曜日をどこかのセルに入力します。ここでは例として「月」と入力してみましょう。
- セルを選択する: 「月」と入力したセルをクリックして選択します。
- フィルハンドルをドラッグする: セルの右下にある■(フィルハンドル)にマウスカーソルを合わせると、カーソルが黒い十字の形に変わります。その状態で、マウスの左ボタンを押したまま、下方向や右方向にドラッグしてみてください。
- 自動で入力される!: ドラッグした範囲まで「火、水、木、金、土、日、月…」と自動で曜日が入力されれば成功です!
どうですか?あっという間に1週間、1ヶ月分の曜日が入力できてしまいました。英語で「Mon」と入力すれば、「Tue, Wed, Thu…」と英語表記で自動入力してくれるのも便利なポイントです。
【ステップ2】数字の連続データ(連番)を入力する
次に、見積書や請求書、管理番号などでよく使う「連番」を入力してみましょう。数字の場合は、曜日とは少しだけ挙動が違うので注意が必要です。
ただのコピーになってしまう?
- セルに「1」と入力します。
- そのセルのフィルハンドルを下に向かってドラッグします。
するとどうでしょう?「2, 3, 4…」とはならず、すべてのセルに「1」がコピーされてしまったのではないでしょうか。
これはExcelの仕様で、数字が一つだけだと「連続データ」ではなく「データのコピー」だと判断されるためです。
連番を入力する2つの方法
では、どうすれば「1, 2, 3…」という連番を入力できるのでしょうか。方法は2つあります。
方法1:Ctrlキーを押しながらドラッグする
一番簡単なのがこの方法です。
- セルに「1」と入力します。
- キーボードのCtrlキーを押しながら、フィルハンドルを下方向にドラッグします。
今度はうまく「1, 2, 3, 4…」と連番が入力されたはずです。フィルハンドルをドラッグしているときに、マウスカーソルの右上に小さな「+」マークが表示されていれば、連番モードになっている証拠です。
方法2:2つ目の数字まで入力する
もう一つの方法は、Excelに「こういうルールで増やしたいんだよ」と教えてあげる方法です。
- 最初のセルに「1」、その下のセルに「2」と入力します。
- 「1」と「2」が入力された2つのセルを両方選択します。
- 選択範囲の右下にあるフィルハンドルを下方向にドラッグします。
こうすることで、Excelは「1ずつ増やすルールだな」と理解して、「3, 4, 5…」と自動で入力してくれます。
この方法を使えば、「5, 10, 15…」のように5ずつ増やしたり、「10, 20, 30…」のように10ずつ増やしたりすることも可能です。
【応用編】日付や時刻、オリジナルの連続データも作れる!
フィルハンドルのすごいところは、曜日や連番だけではないところです。
- 日付: 「7/31」と入力してドラッグすれば、「8/1, 8/2, 8/3…」と自動で入力されます。「2025/7/1」のように年を含めてもOKです。
- 時刻: 「9:00」と入力してドラッグすれば、「10:00, 11:00, 12:00…」と1時間ごとの時刻が入力されます。
- 干支: 「子」と入力すれば「丑、寅、卯…」と十二支が入力されます。
- オリジナルのリスト: Excelのオプション設定で、自分だけの連続データリスト(例えば、部署名や商品名など)を登録しておくことも可能です。これを設定しておけば、リストの最初の項目を入力してドラッグするだけで、登録した順番通りにデータを呼び出せます。これは少し上級者向けですが、業務効率化の効果は絶大です。
まとめ
今回は、Excelの「フィルハンドル」機能を使った連続データの入力方法をご紹介しました。
- フィルハンドルとは、セルの右下にある■のこと。
- これをドラッグするだけで、曜日や日付、連番などを自動で入力できる。
- 数字の連番を入力するときは、Ctrlキーを押しながらドラッグするか、2つ目の数字まで入力してからドラッグする。
- 応用すれば、様々な連続データをラクラク入力できる。
このフィルハンドルを使いこなせるようになるだけで、Excel作業のスピードは格段に上がります。これまで手作業でポチポチ入力していた時間が、馬鹿らしく思えてくるかもしれません。ぜひ、この「楽する」テクニックを覚えて、日々の業務効率化に役立ててくださいね。
今日のひとこと
最近、MicrosoftがExcelにPythonを統合するというニュースがありました。これにより、Excel上で直接Pythonの強力なデータ分析ライブラリが使えるようになり、これまで以上に複雑な処理が自動化できるようになるそうです。今回ご紹介したフィルハンドルのような便利な機能と、AIやプログラミングが融合することで、私たちの働き方はますますスマートになっていきそうですね。新しい技術を恐れずに、楽しんで取り入れていきましょう!
らくらスタイルは「日常をもっと楽に、楽しく」を目指して、ご相談内容に合わせてオーダーメイドのお手伝いをいたします。気軽にご相談ください。
明日のタイトルは
「パワポプレゼン作成:言葉より図で伝えよう!「図形」ツールで簡単なフローチャートを作る方法(難易度★★☆☆☆)」
です。お楽しみに!
※内容が変更になった場合はご容赦ください。
※曜日ごとのブログテーマは下記の通りです。
月曜日:パソコン設定
火曜日:Google活用術
水曜日:データ整理法
木曜日:エクセル時短術
金曜日:パワポプレゼン作成
土曜日:生成AI入門
日曜日:スマホ連携